会津藩の身分制(紐・襟制)


会津藩の身分制度は厳格で、藩士は11階層に分けられており、藩士に適用されるルールも階層で違うことがしばしばだった。

藩士の階級は一目みてわかるよう羽織の紐や襟の色で区別していた。
紐襟制と呼ばれるものである。


【紐制】


●一等〜七等までの上位七階級を指し、羽織に指定の色紐を用いた。このうちで一〜四等が上級武士(上士)「士中」と呼ばれ、藩校日新館に入学できた。五等〜七等は「寄合」と呼ばれた。五等までは藩主に一人で謁見できる資格があった。
ただし、『志ぐれ草紙』によれば、若年寄以上は勝手次第な身分であり別格。



紐色
(近似色)
式服色
(近似色)
俸禄・役職 独礼
御目見

着用
一等 紫紐
(勝手次第)
夏:薄柿 知行:(家老・若年寄) 上士
(士中)

藩校日新館入学が許される層
冬:空色
一等 納戸紐 夏:薄柿 知行:大目付・大組物頭以上*藩主の御座所で謁見できる
冬:空色
二等 黒紐 夏:水色 黒紐には上下がある。格役以上は知行で家老に直達可能。格役以下は知行/切符取。
冬:黒色
三等 紺紐 夏:水色 切符取:猪苗代士
冬:黒色
四等 花紐 夏:水色 切符取:新番組組外之士以上
冬:黒色
五等 茶紐 夏:千草色 切符取:独礼以上 中士
(寄合)
冬:青茶
六等 萌黄紐 夏:藍鼠 切符取(年割):御通(謁見式に参加)以下 ×
冬:路考茶
七等 浅黄紐 不明 切符取月割与力及びそれに準ずる者) ×
不明



襟制】

●八〜十四等の下位七階級(足軽)で、羽織に指定の色襟を用いた。身分は足軽であり、十一等以下は裃の着用も許されなかった。足軽は物頭に出会うと草履を脱ぎ、頭を地につけて土下座しなくてはならなかった。


階級 半襟色
(
近似色
身分 独礼
御目見

八等 黒襟 扶持米取:甲賀格から元定番格 下士
(足軽)
×
九等 大和柿襟 扶持米取:裃免許之者 ×
十等 白鼠襟 扶持米取:裃免許之者 ×
十一等 浅黄襟 高懸り × ×


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